ヒメマス釣りをされている方は、日によって釣果にバラつきが大きいことを実感されていると思います。
ヒメマス釣りを本格的に始めて4年。途中から水中の群れの様子がわかるソナーを導入し、その生態が少しずつですが、わかるようになってきました。
そこで、改めてこの釣りのむずかしさについて、考えてみたいと思います。
1 群れの濃さに極端な濃淡がある
要因の大きな一つに、生息している湖でも、群れのいる場所に大きなバラつきがあることが挙げられます。
ヒメマスは、群れで中層を比較的高速で移動している魚ですが、群れ同士が近接した場所を泳ぐ傾向があるようです。
ですので、湖の中ではヒメマスが全くいない場所と、群れが濃くいる場所の違いが極端に出てくると考えています。
群れが来ない場所で、釣りをしても中々釣果を上げることは難しいと思います。
船を係留してのサビキ釣りでも、陸からのルアー釣りや投げサビキ釣りでも、群れの全くいない場所にあたってしまうと、厳しい釣りになってしまいます。
2 群れの泳ぐルートは日によってバラバラ
係留しての船釣りで特に顕著な傾向ですが、日によって大釣りの日があったり、全くダメな日があったり、極端な違いが出ることが多いと思います。
これは、ヒメマスの群れが泳ぐルートが一定せずに、日によって全く違うルートを泳いでいるのが原因です。
底に付くわかさぎなどでは、湖底の地形によって、エサが集まりやすい場所が決まっており、毎年同じ場所で釣ることができます。
ところが、そのせいで、ヒメマスには固定したポイントはないものと考えています。ただ、地形などの関係でエサのプランクトンが集まりやすいエリアはあるかもしれません。
また、泳ぐ方向自体も一定しておらず、途中でUターンしてみたり、勝手気ままに方向を変えて泳いでいることもわかります。
群れに先回りして、待ち伏せして釣ろうかと試した時期もありましたが、方向が一定していないせいで、未来位置の予測はとても困難でした。
3 移動スピードが速い
カヤックでヒメマスの群れを追っていると、かなりのスピードで移動していることがわかります。
群れの真ん中に仕掛けを落として、ヒメマスを取り込んでから周囲を探査してみると、20m先でもみつからないことは、しょうちゅうあります。
風のある日に油断すると、大きな群れでもすぐにロストしてしまいます。
魚探に表示する速度表示を見ると、1.5~2km/h位のスピードで泳いでいることがわかります。
1分も目を離すと、20~30m離れてしまいます。驚かせてしまうとスピードが上がって、更に離れてしまいます。
コマセを撒いて、うまく効かせることができれば、群れを留め置くことも可能だと思います。大魚群をうまく留め置ければ、大釣りすることもできます。
ルアー釣りなど、コマセを撒かない釣りでは、常に群れが移動しているので、ヒットする場所も変わって来ると思います。
4 とても臆病な魚
上から落ちてくるオモリに驚いて逃げたり、上をエンジン船が走ると猛スピードで散ったり、ヒメマスは、とても臆病な魚です。
ですので、水中で大きな音を出したり、音を立てながら近づいたりすると直ぐに気付かれ、逃げられてしまいます。
イワナ・ヤマメなど他のマス科の魚と同じように、静かに釣りをする必要があると思います。
5 対策
道具立てから、一番効果があると思うのは、エレキボートで狙うバスの釣り方だと思います。
バス釣りでは、魚群探知機が充実しており、ガーミンのライブスコープをはじめソナー類を駆使されている方も多いと思います。
ソナーだと、遠方の群れを探知出来、群れのすぐ後方までエレキで音を立てずに近づき、そこから群れの真ん中にルアーを投げ込めます。
画像のような大魚群の中にも投げ込むことができますので、かなり高確率でヒットすると思います。
野尻湖などバスとヒメマスが共存している湖では、ほぼ同じような道具立てでヒメマスを効率的に狙えると思います。
また、私のような音を出さないカヤックも有効ですが、前方を探査可能なソナーは必須です。
岸釣りでも、ソナーを水中に入れて、沖にいるヒメマスの群れを探知できれば、面白いかも知れません。
コマセサビキ釣りでは、いかに大きな群れを長時間留め置けるかが勝負の分かれ目です。近くでできるだけ大人数で、コマセを撒くのが一番効果的です。
他の船と離れてポツンと釣りをすると、中々釣果が上がらないと思います。
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