果たして、釣りと言えるか疑問かもしれませんが、釣竿と釣針とエサはちゃんと使いますので、釣りのジャンルに入れてみました。
モクズガニは、汽水から淡水域にまで生息している中型のカニで、ハサミに藻屑のような毛が生えているのが特徴です。近縁種のチュウゴクモクズガニは、上海ガニとして有名です。
また、モクズガニを使った郷土料理「ガニマキ」は、とても美味です。
1 場所
こちらも、前にアサリ採りやハゼ釣りでご紹介した福島県新地町地蔵川の河口付近です。
6月頃に、産卵のために下流に下って来るようで、河口近くの護岸堤防の階段付近やカキ貝の付いている隙間などを狙います。
2 道具
3~4m位の一番安価な竿とリールで十分です。それに同じ位の長さの玉網が必要です。
カニは人影を見るとたちまち隠れてしまうので、少し離れたところから竿を出す必要があり、少し長めの竿が便利です。
これに、サルカンと短めのハリス、小さめの針、やや重めのガン玉を付けます。
3 釣りかた
エサは、アオイソメを使っていますが、現地調達の貝の剥き身でも問題なく釣れます。
これを、カニが潜んでいる前に送り込むと、たちまちハサミで掴み、食べようと口に持って行きます。
そこで少し待って、竿を上げ、カニを水中から抜き上げます。ここで大型のカニだと踏ん張られて、なかなか抜けないことがあります。
また、あわてて抜き上げると、エサを離されてしまうので注意が必要です。
抜き上げたら、玉網に入れて、クーラーボックスに入れて完了です。
玉網を使わないと、途中でエサを離し、水中に落ちたり、陸上でも素早く逃げられてしまいます。
4 郷土料理「ガニマキ」
全国各地にモクズガニの郷土料理があるようです。私は浜通りの南相馬市で教わった「ガニマキ」を作っています。
カニの風味が圧縮された濃厚な汁は、なかなか他では味わえないものです。
作り方は、以下の手順です。
2 土嚢袋に入れてハンマーでカニを良く潰す。伝統的な作り方は、臼に入れてよく突いて潰すようです。
3 それをザルに入れ、下にボウルを準備する。
4 ザルに水道の蛇口から少量の水を出して、カニの身を下のボウルに溶かし気味に流し、ザルには殻だけが残るようにする。
5 ボウルにたまった液体を鍋にいれる。4で水を出しすぎると、鍋に入りきらない量となってしまいます。この水加減が難しいです。
6 少量の出汁を入れ、沸騰させる。
7 ネギを入れて、味噌、醤油で味を付けて完成。カニの身は、溶き玉子よう、にふわふわの塊になって浮かんできます。
ちょっと変わった釣りですが、「ガニマキ」食べたさに毎年、行ってしまいます。
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