豪雪地帯での雪中キャンプ(20250208~0211)

 各地に大雪警報が出ている中、裏磐梯の西湖畔キャンプ場に雪中キャンプに行ってきました。

 以下で装備や概要などを記載したいと思います。雪中キャンプを計画されている方の参考になればと思います。

1 装 備
 (1)テントとシート
 ・テントはスウェーデン製のTentipiサファイア9で、上部に煙突穴、裾部に空気取り入れ口3か所があります。
 ・シートは、テントの形状に加工したブラックシートとTentipi専用付属品のシートを使いました。
 ・他に入口に付属するキャノピーも持参しました。
 
 (2)ペグ類
 ・深い雪を想定してMSRのフリザードステークを準備しましたが、キャノピーのロープのみに利用しました。
 ・工事用60cmアンカー、これが圧雪された場内では一番使えました。テントの8角隅に打ち込みました。
 ・スノーピークのソリッドステーク40cm、テントの空気取り入れ口3か所の固定に使いました。

 (3)マット・シュラフ類
 ・マットには、下から小川のテントマット、段ボール、20mmスタイロフォーム、10cm厚のインフレータブルマット(エクスペドMegamat)を使いました。
 ・シュラフには、就寝用にイスカのエアプラス810(-27℃)、昼寝用にイスカのレクタ1000(0℃)を準備しました。

 (4)薪ストーブ・オーブン
 ・テンマクデザインのウッドストーブMで、テントの接触部分には、煙突ガードと3重煙突を付けて熱変を防ぎました。
 ・ウッドストーブに付属のオーブンも取り付けて、ピザや餅焼きに活躍しました。
 ・薪は、家のストーブと同じナラ材の太薪約50kgと点火剤、枯れ竹を準備しました。

 (5)その他の火器類・燃料
 ・小型の反射式石油ストーブを持ち込み、薪ストーブの補助として常時点火していました。
 ・ガスCB缶が使えるユニフレームのワームⅡ(廃版)とイワタニのカセットガスストーブの2台を予備として準備しました。
 ・調理用にCB缶が使えるカセットコンロを準備し、鍋料理に使いました。
 ・灯油は18リッターポリタンク、CB缶は12本準備しました。

 (6)椅子・テーブル
 ・椅子はアディロンダックのキャンパーズチェアを使いました。
 ・テーブルはメッシュタイプの小型のテーブル2つを連結しました。

 (7)電気製品、バッテリー
 ・テント内の明かりとして、吊り下げタイプの一般ライトを持ち込みました。
 ・テント内で音楽を聴くために、ブルートゥースタイプの小型スピーカー2台を準備しました。
 ・バッテリーとして1024Whのエコフローデルタ2を準備し、更にキャンプ場の電源にも接続しました。

2 実際のキャンプ
(1)初日(2月8日)
 12時前に現地に到着し、受付をすませ、サイトを案内されました。一番奥のサイトで既に釣り仲間のNさんはテントを設営しています。

 先ず、テントの形に沿った8角形のブラックシートの各頂点に、60cmの工事用アンカーを打ち込みます。大ハンマーも持参したので、簡単に打ち込めます。

 更に、テントをその上に広げ、アンカーにテント付属のテープを固定し、少しテンションを掛けます。

 ポールを持ってテントを立ち上げ、更に付属のグランドシートも内部テント裾の固定部に固定し、広げます。

 テントのテンションを平均してかけていくと、きれいに立ち上がります。その後、3か所にある空気取り入れ口をペグで固定し完成です。

 今回はテントの他に、入口に着くキャノピーも設置してみました。ポールは奥の1本だけにして、他はMSRのブリザードステークをペグとして使ってみました。打ち込み角度を調整するといい具合に雪をかんで、しっかり固定してくれます。

 一番重要なテント内の寝床を最初に作ります。小川のテントマット、段ボール、20mmスタイロフォーム、10cmのインフレーターマットを敷いて、雪面からの冷気は完全に遮断できました。

 次に薪ストーブとポールに付けるライトを持ち込み、脚立を使って取り付けます。ストーブの煙突はテントに接触する部分に気をつけて取り付けます。

 更に、テーブル・椅子類、ストーブ類と燃料(薪、灯油、ガス)を持ち込んで、概ね完成です。

 追加で、電源ボックスからドラムリールを伸ばして、テント内まで電気を引き込み、更にこれに携帯用バッテリーをつなぎ、ライトも点灯させました。

 また、ブルートゥースタイプの充電式小型スピーカー2個も持ち込み、スマホから音楽をならせる環境も整備しました。

 鍋物の夕食を採ってから、シュラフに入り込むと、思いのほか暖かくとても快適です。マミー型シュラフなので、窮屈な思いをするのではと思っていましたが、そんなことはありませんでした。

(2)2日目(2月9日)
 朝方起きてみると、テントの外には60cm位の雪が新たに積もっており、雪の重みでポールがひしゃげてしまっています。

 外に出てテントの裾から、雪を払う作業に1時間近くもかかってしまいました。

 雪は相変わらず、強く降っており、2時間おき位に外の雪かきが必要でした。なんとか昼頃には強い雪も収まりました。車の上、周囲にも凄い量の雪が積もっています。

 それ以外の時間は、テント内で薪をくべ、音楽を聴きながらまったり過ごしました。

 薪ストーブに付属のオーブンでは、色々なものが焼けるようで、ピザと餅を焼いてみました。温度計が付いているので、ストーブ内は熾火にしながら、下の煙突に付いているダンパーで空気量を調整するといい温度をキープできそうです。

(3)3日目(2月10日)
 朝方テント外の雪は、昨日ほどでなく、雪かきも直ぐに終わらせることができました。

 明日の撤収に向けて、キャノピー(初日夜に雪の重さで倒壊)の撤収、車の雪かきをします。

 車の上と周囲には、60~70cmの雪が積もっており、車の元の形を出すだけでも一苦労です。

 なんとか、形を出しますが、通路まではまだまだ雪があり、手作業では雪の移動が難しいです。そこで、キャンプ場のローダーで雪を除雪してもらい、車が出せる譲許うとなりました。

 エンジンをかけて動かしてみると、なんとか脱出可能でした。

 あと、Webメディアの取材で、約10名ほどの方が隣のサイトに来て、薪ストーブ付きのテント(サーカス)を設営し、寛いでいる写真を撮影していきました。

 撮影が終わるとあわただしく撤収していきましたが、どのようなメディアに載るか気になるところです。

 夜には明日の手週に向けて、余分な機材はすべて車に積み込みました。

(4)4日目
 朝方、機材を全て積込み、テントを片付ける前に、車を動かしてみました。

 すると、何とバッテリー上がり、JAFに連絡するも出動過多で対応不能とのことでした。一緒にキャンプしていたNさんが事務所からケーブルを借りてきて事なきを得ました。隣のサイトの方の車のバッテリーも上がったようですので、寒い時期には特に注意が必要です。

 テントの撤収時に、60cmの工事用アンカーの撤収に難儀すると思われましたが、このアンカーはリング部に別なアンカーを入れて反時計回りに回転させていくと意外とすんなり抜けました。

 天気も回復してきた中、何とかお昼前には自宅にたどり付けました。

3 反省と改善点
(1)ストーブ類と燃料について
 薪ストーブでは、約50kgの薪を消費、灯油ストーブでは約10リッターの燃料を消費、ガスストーブとコンロでは、15本のCB缶を消費しました。

 だいたい、1日まるまる使った場合は薪20kg、灯油4リッター、CB缶6本程度が必要となることがわかりました。

 次回は、今回持参しなかったプロパンガスを使った北米製のガスストーブも持参してみたいです。

(2)マット類について
 雪面からの冷えは、マット類の組み合わせで完全に防げました。生成AIによるとR値が10以上必要とのことなので、これで十分でした、

 床面には黒のシート、テント付属のシートの順で敷きましたが、ストーブの熱で凹凸ができてしまい、水たまりも処どころに出来てしまいました。

 次回は、黒のシート上にラバー系のマットを必要部分に4枚程度敷くとより快適に過ごせると思います。

 キャノピーは固定の仕方をしくじって、倒壊してしまいましたが、本来の機能を果たせれば、かなり快適な装備になると思います。

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