GARMIN魚探革命

 昨年からGARMINの魚群探知機とソナーを使っていますが、2016年からGARMINでは革命的な出来事が次々起こっているようです。こちらで簡単にご紹介したいと思います。

1 PANOPTIX第1世代

 まず、2016年に漁業者の使っている高額なソナーシステムが、一般的な民生用魚群探知機にGARMINの「PANOPTIXシステム」として利用できるようになりました。

 ソナーシステムは、通常全周ソナーとして、マグロ漁などに使われる大変高額なシステムなのですが、GARMINでは、前方・下方・後方と3Dに特化した仕組みの民生用ソナーシステムを開発しました。

 最初に出たソナーシステムは、PS31(前方+3D:写真参照)、PS21(前方)などの製品群で、これを第1世代とします。

 全周タイプのソナーシステムは、フルノ・HONDEXなど他のメーカーからも販売されていますが、3方向と3Dがあるのは、GARMINだけだと思います。

2 PANOPTIX第2世代

 PS22(写真)が第2世代として出てきます。これは、第1世代と比較するとかなり小型に出来ており、取り回しが楽になっています。

 ソナー波の到達距離(約30m先)は、残念ながら、第1世代の方がいい(約50~70m先まで認識可能)ですが、付け替え角度変更が必要とは言え、小型で前方と下方の両方を見ることができるのは大きな利点です。

 また、魚群探知機(7インチECHOMAP PLUS)・振動子・ソナー・脚台・バックがセットになった氷上釣りのセット(Panoptix Ice Fishing Bundle)も販売が開始され、氷上釣りでも応用されるようになりました。

 写真は、PS22のフロントビューで見たわかさぎの群れです。底に、ポチっと小さな点が映っているのがわかると思います。

3 PANOPTIX第3世代(LIVESCOPE)

ガーミンの製品ページより、https://www.garmin.co.jp/mobile/products/onthewater/panoptix-livescope-system/

 更に2018年には、PANOPTIXシステムを発展させ、より解像度を増した「LIVESCOPEシステム」(写真)が第3世代として発売されました。

 LIVESCOPEは、振動子とブラックボックスからなり、振動子で拾った反応をブラックボックスで高度な画像情報処理しているようです。

 第2世代までは、魚は斑点状に画面に映るのですが、こちらでは水中カメラさながらに、魚の形までリアルに映ってきます。北米でも釣り人に大好評のようで、その効果が絶大過ぎて、使用禁止になっている釣り大会もあるようです。

 アメリカでも約1500ドルと高価ですが、ブラックボックスが付かない安価な製品(LVS12:約500ドル)も販売され、上位機種のGPSMAPやECHOMAP Ultraシリーズで使用することが出来ます。(ECHOMAP PLUSに対応していないのは残念です)

4 ヒメマス釣りでの使用

 カヤックを使ったヒメマス釣りにPS31を使ってみたところ、70~50m先にいる群れがはっきり分かり、群れの探索には絶大な威力を持つことを実感できました。写真は、約10~27m前方の深さ8~19mを泳ぐヒメマスの群れです。

 ただ、群れの移動がかなり不規則であることがわかったので、前方探査だけでは、釣果を上げられないと感じ、2019年5月からは、Echomap plus 73cvとPS22ダウンビューを新たに導入し、2魚探2振動子体制で釣果を伸ばしています。

 PS22の下方探査では、ヒメマス用のサビキ仕掛けの上下が良く映り、それをヒメマスの鼻先に持って来ることができます。

 目の前に仕掛けがあってもヒット率は3割程度ですが、それでも勘に頼らす正確にヒメマスのタナに仕掛けを落とせるのは大きいと思います。

 下の動画は2019年8月5日に、このシステムを使ってヒメマスを上げているところで、特に2番目のヒット場面では、PS31の前方探査で捉えた群れがPS22の下方の画像に映り、仕掛けと同調させて釣りあげていることが良くわかると思います。

 このシステムは、エレキに設置など淡水での釣りを前提に作られていますが、海釣りにも応用が利くと思います。海底にへばり付いているカレイ・ヒラメは別として、マダイなど底より上を泳ぐ魚が映り、なおかつジグの位置もわかります。

 また、中層を泳ぐ魚の探知は一番得意な分野で、サビキ釣りの対象であるアジやイナダ釣りでは、魚の泳層にドンピシャリとサビキを誘導可能だと思います。私が海で使うとしたら、小型のPS22をダウンビューで使います。

5 氷上釣りでの使用

 わかさぎ釣りには、当初ECHOMAP PLUS95SVと、PS22の氷上セットを使って、いました。

 しかし、ヒメマス釣りで使っている振動子のバーがそのまま氷上セットに入り、PS31も角度を調整すれば使えることがわかったので、探知距離が長いPS31を使うことにしました。

 PS31では、氷の下にいる遠くの底にいる魚も見分けることが出来ます。写真は2021年1月10日に長野県立岩湖氷上で使ってみた様子です。

 アメリカでは、最近、LIVESCOPEの方が大人気で、PS22からLIVESCOPEに買い替える方も多い印象を持っています。

 私が混ぜてもらっているfacebookのこれを使ったIcefishingのグループは、30分に1回以上の投稿がある人気のグループとなっています。しかし、日本では非常に高価(定価300,000円税抜)です。

 氷上釣りにPANOPTIXシステムを使ってみた感想は、通常魚探システムでポイント探査は可能だと言うことでした。

 特に底の魚の解像度の高い画像は、氷上釣り用振動子GT-10がより向いています。

 ただ、広い範囲のわかさぎを探す楽しみは、PANOPTIXシステムならではのものだと思います。

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