夏場に木製の燻製器を自作してから、ようやく本格的なスモークサーモンを作る時間が取れました。今回は、足掛け5日をかけて作り、ほぼ美味しく出来上がりました。
手順や作ってみてわかった改善点などを記載します。本格的なスモークサーモン作りに挑戦してみたい方の参考になれば幸いです。
1日目:解凍とソミュール液漬け
2日目:乾燥とオイル漬け
3日目:乾燥と1回目燻煙かけ
4日目:乾燥と2、3回目燻煙かけ
5日目:完成
1 材料調達と解凍
今回は、楽天で北海道直送のシロサケの半身2枚の冷凍物を購入しました。
同封のパンフレットに、氷水解凍が鮮度を保てるとの記載があったので、氷水で約3時間かけて解凍しました。-60℃の冷凍物の場合は、もっと高い温度の塩水での解凍をすすめていますが、今回は発送業者の指示に従いました。
2 ソミュール液作りと漬け込み
ソミュール液の濃度と漬け込み時間は、ネットや書籍を探してもいろいろなパターンがあるようです。とりあえず、今までのニジマスなどの経験と各種情報を総合して、10パーセント、15時間を選択しました。
ソミュール液は、あまり癖なく作りたかったので、水5リッターに対して、塩500g、三温糖250g、黒コショウ小さじ1にしてみました。
3 1回目の乾燥
漬け込み終わったら、軽く表面を洗い流しキッチンペーパーで水気を切って、冷蔵庫に入れて9時間程乾燥させます。
本来、網に載せて乾燥をしなくてはならないのですが、丁度いいサイズの網がなかったので、キッチンペーパーを厚く敷いてその上に載せました。
4 オイル漬けと乾燥
スーパーなどで販売しているものや、レストランで出されるスモークサーモンは、とろけるような舌触りをしていると思います。書籍の情報によると、これは長時間オイルに漬けこんで、あのまろやかな舌触りをだしているようです。
ここが素人が作った燻製と商品として流通している燻製の一番大きな違いだと思います。
そこで、高価ですが一番癖のない油である太白胡麻油約1.6リッターを買い込み、各2分割した切り身をそこに漬け込みました。漬け込み時間は、10時間としました。
漬け込み終わった切り身を、キッチンペーパーで良く拭いて、冷蔵庫で8時間程乾燥させました。
更に燻煙を掛ける前に、燻製器に入れて、送風機を回して1時間程強制送風を行いました。元々は夏場の野外作業用の空調服のファンですが、燻製作りに大変役立っています。
5 燻煙かけと乾燥
燻煙時間は20時間以上、温度は20℃以下にしました。
1回目は、夕方から夜にかけて電熱器を全く使わずに行いました。燻煙が抜けやすいように、送風機を撤去せず、上部の煙突部を1/3位開けてみました。燻煙材はこれしかないので、ヒッコリーを使い、燻煙時間は7時間としました。
長時間の燻煙かけをする場合、スモークウッドを組み合わせて使います。
外気温が低い(0℃)ので、庫内の温度は20℃以下にキープされています。燻煙かけ終了後、庫内に置いたまま9時間程乾燥させます。
2回目は、明け方から行いましたが、気温が氷点下で庫内の気温が10℃以下に下がったので、最初電熱器をつけて15~20℃をキープしました。しかし、日が高くなり気温が上がると庫内の温度が上昇してきたので、電熱器を止めて、下部のファンの穴も下を少し開けて20℃前後をキープするようにしました。
スモークウッドを2本使い、時間は、9時間となりました。
その後、庫内で3時間乾燥させ、電熱器を撤去し、3回目として再度夕方から7時間燻煙をかけます。
燻煙かけの時間は、合計23時間となりました。そのまま、庫内に放置して、煙臭さを弱めて完成です。
6 改善点と所見
橙色に輝く燻製が完成しました。だいたい美味しくできましたが、まだ以下のような改善点がありました。
・塩味は大体いい感じですが、もう少ししょっぱくても大丈夫です。
→塩漬け時間を10%15時間から18時間に
・十分美味しいですが、燻煙味がかなり強く、口に残る感じになりました。
→燻煙かけの時間を23時間から16~18時間程度に。今回は再度スモーカー内で風にあてて、煙臭さを飛ばそうと思います。
・舌ざわりや表面の照りはオイル漬けのおかけで、いい感じですが、もう少し滑らかでもいいと思います。
→オイル漬けの時間を10時間から16~18時間程度に
・材料代が高い。
→北海度直送の通販のシロサケを使ったので、かなり高額になってしまいました。来シーズンはサケが遡る川の直販所で手に入れすぐに解体し、冬まで-60℃冷凍庫で保管しようと思います。候補は新潟県三面川です。
また、スモークウッドも安い別なメーカーのものを入手しようと思います。
太白胡麻油は高価なので、たくさん漬け込む場合もこれ以上量は増やさず、各個ジプロックに入れて漬け込もうと思います。
・外気温0℃以下の時期が目安
→私の大きさのスモーカーだと、庫内の温度を20℃前後以下に保つには、外気温0℃が限界だと思います。これ以上高いと30℃を超えそうなので、どうしてもやる場合は、庫内に氷を入れる等の工夫が必要です。
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