ヒメマス釣りと氷上釣りで使ったPS22振動子について、再度簡単にまとめてみたいと思います。
1 大きさなど
スペック的には、周波数417kHz、出力48W、ビーム幅120°×20°です。
振動子本体の大きさは、縦12cm×横9.5cm×厚さ3cmです。これに4mの長さのケーブルが付いています。
ケーブルは途中で、信号用のLANケーブルと電源用のケーブルに分岐しており、それぞれ本体とバッテリーにつなぐ必要があります。
LANケーブル先端は、魚群探知機のコネクタに接続可能な防水のオスのコネクタが付いています。
電源ケーブルは、購入時はむき出しの赤黒2本の電線のみが付いており、バッテリーと接続するためには、加工が必要です。私は最初小型のワニ口クリップを付けていましたが、セットのコネクタを付けバッテリーとの接続を改良しました。
また、エレキモーターのバーに付けるマウントも付属してきます。私はBMOのフィッシュセンサーアームに付けて、フィッシングテーブルから船の横に取り付けています。
2 機能
この振動子は、設置位置を替えることによって、上と下のどちらでも探査可能であることが大きな特徴です。
また、PANOPTIXシステムそのものの特徴は、通常の振動子と違い、広い範囲でリアルタイムの魚の動きを表示できることです。
→概要についてはこちらでまとめています。
通常の振動子は指向角の範囲内で、物体に反射したソナー波を連続線状に表示し、画面に表示されるのは過去の情報(画面参照)となりますが、PANOPTIXシステムでは、それを面としてリアルタイムで表示できる点が全く違っています。
前方探査と下方探査を切り替えるためには、PS22の取付位置を変更しなくてはならないので、少し面倒です。一回の釣行では、どちらかの機能に固定して使うのが現実的です。
(1)ライブビューフォワード
前方の物体をリアルタイムで表示する機能です。湖底やその上を泳ぐ魚の動きを捉えることができます。
魚は光点として表示されて、見やすいです。画像処理で少し前の情報も煙状となって表示されます。
ソナー波を発射する部分の大きさから、実用的に魚を探知できるのは20~30m位の範囲ではないかと感じています。
(2)フロントビュー
海底がより実際に近いリアルに表示される機能です。ただ、魚は、もやっとした感じで表示されるので、この機能は使っていません。
(3)ライブビューダウン
フォワードが前方を探査するのに対して、こちらは下方をリアルタイムで探査します。振動子の形状から、長軸のある円錐形の発射を行っていると推定されます。
スペックから前後方向に120°の角度でビームを発射していると思われますが、画面では、左右幅の制約から、それよりも狭い範囲にいる魚を探知することになります。
魚の動きは、フォワードと同様にリアルタイムに光点として、また、その軌跡煙状となって表示されます。
3 ヒメマス釣りでの使用感(下方探査)
2019年の5月からPS31の前方探査とセットで、下方探査に使っています。
この振動子は細長い形状をしており、前後方向のビームは広い角度を持っているのですが、左右方向は狭い角度になっています。
より深い前後方向を泳ぐ魚は、遠方から捉えることができますが、10mより浅いところを泳ぐ魚は近くにならないと画面に映りません。
現在、ヒメマスを釣り上げる最後のツメの機器として活躍しています。ヒメマスのような中層を泳ぐ魚には、極めて有効な振動子だと思います。
画面にサビキ仕掛けの上下が映るので、それをヒメマスの鼻先に持っていくと、だいたい3割位の魚が喰ってきます。
下は実際にPS31とPS22を連動させてヒメマスを釣っている動画です。特に2番目の動画では、前方のヒメマスの群れを捉えて近づき、PS22を見ながら真下に来るようにカヤックを操作する感じがわかるかと思います。
4 氷上釣りでの使用感
(1)前方探査
2月3日と2月17日の釣行で、前方探査でわかさぎの群れをとらえることが出来ました。写真は2月17日の画面で、わかさぎの群れは底から出た白い小さな点として映っているのがわかるかと思います。
底から少し浮き気味、あるいはそこから厚く連続している群れについては、探査可能でしたが、底にへばり付いている薄い群れの探査は、厳しい感じでした。
(2)下方探査
12月23日の桧原湖ドーム船での釣りと、1月13日の赤城大沼での釣りで使ってみました。
こちらにはついては、前方探査よりも解像度が高く、底の群れもうすい反応ながら判別できると感じました。
写真は赤城大沼で撮影したもので、底から離れて泳ぐ、わかさぎの群れは完璧にとらえることが出来ました。
以上の機能や使用感から、PS22は、赤城大沼のような中層を泳ぐわかさぎがいる湖で使うのに適しています。
コメントを残す