テントとドリルは? 氷上釣り初心者の方へ(2)

 前回、氷上初心者の方へ(1)と題して、氷上での服装についてご紹介しましたが、今回はテントとドリルの選び方について、ご紹介します。→おすすめの電動トリルについてはこちら

1 テントについて

 前に氷上釣りテント考で今まで使ってきたテントについて、まとめてみましたが、今回は選ぶための視点について考えてみたいと思います。

(1)大きさは

 まず、大きさを決める必要があります。1人での釣行か、3人での釣行かによって、自ずと大きさが変わります。1人で5名用のテントを使うこともできますが、運搬や設営・撤収に苦労しそうです。こちらは、人数標記3~5名で3人用、1~2名で1人用と考えて良いかと思います。

(2)風に強いのか

 一年中で一番寒い季節にする釣りですので、冬型の気圧配置の時など風が強くなることが予想されます。

 このような日には行かないのが一番いいのですが、休みの関係で釣りを強行する場面も出てくるかと思います。

 このような時に、特に傘タイプの四角のテントを張ろうとすると、風の受ける面が大きく釣りになりません。キューブタイプの四角のテントは、張綱をきちんと打てば驚くほど耐風性があります。風が無いか弱い時のみに釣行するのでないなら、5角形以上またはキューブタイプの四角のテントをおすすめします。

(3)雨に強いのか

 氷上の季節でも、気温が上がって雨にみまわれることがあります。このような時にテントに雨がしみ込んで来ると、不快な思いをすることになります。

 防水スプレーで事前に防水性を高めることはできますが、元々の生地の防水性能が大事だと思います。生地の防水性能はmmで表され、キャンプで使う標準の耐水圧は1500mmです。

 テントの耐水圧が1500mmあれば、雨で困ることはまずありません。

(4)中の暖かさは

 外の気温があまりに低いと、中で暖房を焚いても内側の生地に結露した水分が凍り付いて、寒い思いをすることがあります。
 
 残念ながら、日本のメーカーのテントに断熱性能を持ったものはありません。断熱性能をもった生地(写真参照)は、北米で人気があります。

 日中の最高気温が氷点下20度の世界では、薄い布地1枚のテントに入っての釣りはつらいものがありそうです。断熱性能を持った生地は2重になっており、重さもそれなりにあります。幸い、日本でも輸入販売しているところもあります。

 →日本で入手可能な氷上釣り用キューブ型テント4選

(5)入手可能なテント

 以下入手可能なテントを簡単にまとめてみました。(→2020年モデルの詳細はこちら

 1 コールマン「アイスフィッシングシェルターオート」(Amazonのページ)
・六角形、耐水圧800mm、M7.6kgとL10kgがあります。耐水圧の点で、大雨が降るようなコンディションでは辛いかもしれません。

 2 プロックス「クイックドームテント パオグラン
・八角形、耐水圧1500mm、レギュラー7.8kg、セミラージ9.7kg、ラージ12.5kgがあります。

 2020年シーズンのモデルから耐水圧が改善されているので、雨天時も安心です。ただ、最上部に換気口がないので、換気には十分注意する必要があります。

 3 DOD「ワンタッチフィッシングテントT3-65
・六角形、耐水圧1500mm、7.4kg。5名用とありますが、2~3名での利用が快適だと思います。

 4 プロマリン「ワンタッチアイスドーム
・六角形、耐水圧1500mm、RとWサイズあり。伝統的なわかさぎテントで、耐水圧の点からもおすすめします。

 5 北米のキューブ型テント 
 昔は個人で輸入するか、輸入代理店のようなところで入手するしかありませんでしたが、最近ではアマゾンでも購入可能となりました。

 →日本で入手可能なキューブ型テント

 最近ちらほら見かけるようになりましたが、まだまだ釣り場で見かけることは少ないです。

 人と違った個性的なテントを使ってみたい方におすすめのテントです。耐風性や耐寒性などの実用性もバッチリです。

2 アイスドリルについて

 ドリルの形状は、もう30年以上前から変わっていません。刃の形状は平刃と曲刃の2種類で、それを手でまわすのか、電動ドリルなどの動力を使うのかの違いだけになります。

(1)平刃のアイスドリル

 MORAの平刃のドリルが有名です。板状の刃を持つモデルで、価格は一番安いです。刃が鈍っていない限り、穴あけに不自由することはないでしょう。

(2)曲刃のアイスドリル

 平刃よりも大きな曲がった刃を持つモデルです。平刃でも穴開けに不自由することはないのですが、こちらは更に氷への食いつきが良く、気持ち良く穴が開けられます。ただ、価格が平刃よりも高いことがネックになっています。写真はその刃です。

(3)手回しか、充電式ドリルか

 最初に購入するのは手まわしドリルだけで十分です。氷が厚かったりすると、穴あけに結構な力が必要になり、5個も開けると腕がパンパンになります。

 このような経験をしてみて、改めて充電式ドリルの購入を検討すれば良いと思います。→おすすめの充電式ドリル4選(100Nm以上のものがおすすめです)

 手回し式では、ダイワから平刃と曲刃の両方が出ているので、おすすめです。
→ダイワのアイスドリル

3 ソリ

 ソリは、市版のジャンボスレーで十分かと思いますが、資金に余裕があり、今後もずっと氷上釣りを続けたいと考えているのであれば、ジェットスレッド(写真)をおすすめします。

 →ジェットスレッドの販売店のページ(楽天市場)

 大きさに大きな違いはありませんが、頑丈さ(厚さ)と荷物の固定方法が違います。ジャンボスレーではネットで固定、ジェットスレッドではカバー(別売)で荷物を固定します。ネットで固定していると、どうしても積載物が落下したり、雪が入り込んできたりします。カバーがあれば、その不安から開放されます。

→シリーズの他の記事
1氷上の服装 3基本道具 4便利な道具

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