13年使ったバーモントキャスティングのアンコールを、クアドラファイアのエクスプローラーⅡに買い替えました。
ストーブを新しくするにあたって、考えたポイント(メンテナンス性、対応薪種類と長さ、排煙清浄度、調理利用、音)をご紹介します。
1 メンテナンスは楽か?
薪ストーブにはメンテナンスが付きもので、長く使うためには定期的にメンテナンスをする必要があります。
触媒を使ったものは、その交換が必要となってきますし、部品点数が多いものは、その交換にかなりの金額がかかります。
鋳物では、とても雰囲気の良い外観のストーブを作れますが、鋼板で作られたものの方が頑丈です。また、鋳物と鋼板を組み合わせたものもあります。
頑丈に作られた、部品点数が少ない機種がメンテナンス性の上では有利だと思います。
実は、買い替えを決断した一番大きな理由は、このメンテナンス性でした。
2 燃やせる薪の種類は?
ストーブの燃焼室の材質により、耐えられる温度が異なり、それにより燃やせる薪の種類が異なります。
鋳物を使ったものは、高温にあまり強くなく、高温燃焼する針葉樹などの薪材を使うと破損する危険性があります。
これに対して鋼板を使ったものは、高温に比較的強く、針葉樹も燃やすことが出来ます。
複雑な造形は、鋳物の方が良く仕上がりますが、その分高温に弱いようです。
最近では、外装の鋳物の内側に鋼板を組み合わせて、高温に耐える製品も出てきているようです。
ナラのような火持ちの良い緻密な広葉樹のみを燃やすなら、ストーブの種類を気にしなくても良いと思います。しかし、針葉樹も燃やす予定があるなら、対応する薪の種類にも気をつける必要があります。
1シーズン、薪ストーブをメインの暖房とすると、だいたい4~5トンの薪が必要になります。薪に色々な樹種を使えると便利だと思います。
3 投入可能な薪の長さは?
横開きで薪を投入するストーブでは、その横幅によって投入可能な薪の長さが規定されます。
同じシリーズなら大型の方が、長い薪を入れることが出来ます。
だいたい30~50cmに収まると思いますが、出来るだけ大きな薪が投入できるストーブの方が使いやすいですし、火持ちもいいです。
我が家は、180cmのナラの原木を購入し、それを4分割して45cm長の薪を作っていますので、それより大きな幅の燃焼室が必要です。
薪を購入して利用するとすれば、あらかじめ想定している仕入先の薪の長さを調べておくと、スムーズに機種選定できると思います。
ちなみに、ストーブ本体の値段は投入可能な薪の最大長(cm)×万円と良く言われています。
4 排煙はクリーンか?
触媒方式は、低温などが原因で発生した未燃焼ガスをステンレスやセラミックの触媒フィルターを通過させることによって、燃焼させるシステムです。
燃焼効率が上がることにより、燃費が向上し排煙がよりクリーンなものになります。ただ、フィルター交換の手間はかかります。
直燃焼方式は、触媒を使いませんが、最近は空気の流れを工夫することにより、2次以上の燃焼まで対応する機種が多く、昔のダルマストーブのようにそのまま排気する機種は少ないようです。
触媒を交換する手間が面倒で、排煙を気にしない環境なら直燃焼方式、排煙が気になる環境なら、触媒方式が向いていると思います。
ただ、いくら触媒方式と言っても、全く煙が出ないことはないと思いますので、住宅密集地での使用はかなり気を遣うと思います。
住宅地で薪ストーブを購入したものの、近所からの苦情で使わなくなってしまったという事例を聞きます。
5 調理に使えるか?
こちらも、薪ストーブを楽しむために是非チェックしたいポイントです。
先ず、天板での調理が一番手軽だと思います。こちらでは、天板に直接熱が伝わるタイプのものがより使いやすいと思います。
前に使っていたアンコールは火が直接伝わり、上に鍋を置くとすぐ料理ができましたが、新しく購入したエクスプローラーは、間に副次燃焼にための構造物があり、アンコール程熱が伝わりません。
また、燃焼室内で調理をするには、それが広い機種が使い易いです。ストーブ内が熾火になった状態で、いろいろな料理を作ることが出来ます。
我が家では、時々生地からピザを作り、さながらピザ窯のようにストーブを使っています。焼きたての自家製ピザの味は絶品です。
6 音は静かか?
ストーブで火を焚くと、薪がはぜる音以外に、ストーブ本体からも音が聞こえてきます。
「チンチン」、「カチカチ」と言った音で、熱によって鉄が膨張・収縮し、構成する部品によってその率が違うことが原因のようです。
この音は鋼板ストーブの方が、鋳物ストーブよりも大きいようです。今回導入したエクスプローラーは鋼板も使われており、以前のアンコールよりも音が大きな感じがします。
安価な鋼板のみで作られたストーブでは、特にこの傾向が強いようです。
ストーブが寝室の近くにあり、夜も焚く予定があるなら音の静かな鋳物のストーブがおすすめです。
7 まとめ
薪ストーブは、薪の確保などの手間はかかりますが、一度ストーブが暖まると広い空間を独特の空気感でほんわり暖めてくれます。
また、ゆらめく火を眺めたり、料理を作ったりといろいろな楽しみもあります。
代表的なメーカーには、バーモントキャスティング、ダッチウエスト、クアドラファイア(北米)、ドブレ、モルソー、ヨツール(欧州)、ホンマ製作所(日本)などがあります。
機種選びの参考にしていただければ幸いです。
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